-
建築費上昇を背景に、住宅のコンパクト化と「セミオーダー」「平屋」選択が拡大。
建築者(全国)の建築費用(土地代を除く)は平均3,488万円。前年より73万円上昇し、過去10年間で最高値に。建築者(全国)の敷地面積は平均69.9坪、延べ床面積は平均41.1坪で、いずれも縮小傾向にあります。
建築者(全国)がセミオーダーで建てた割合は20.7%、平屋建てを選んだ割合は年々増加し、2025年は25.3%という結果となりました。
注文住宅検討者の約7割が「今が建て時」と回答。
今後の建築費や金利の上昇への懸念から、建て時意識は高水準を維持。検討者(全国)のうち、今が建て時だと思っている人(建て時・計)は68.8%で、前年と同程度となっています。
検討者(全国/今が建て時だと思っている人)が今が建て時だと思う理由は、どの層でも「今後は建築費用が上がると思うから」「今後は金利が上がると思うから」などお金に関するものが上位の傾向です。
GX志向型住宅の認知率は約5割。うち導入検討者は5割弱。
若年層ほど検討率が高い傾向に。建築者(全国)のGX志向型住宅認知率は49.6%。
GX志向型住宅認知者のうち、導入を検討した人は45.9%であり、世帯主年代が低いほど検討率は高い結果となりました。また、認知者のうち、実際の導入率は17.8%です。
Research Overview
調査概要
- 調査方法
- Web調査
- 調査対象
- 下記条件を満たすマクロミルモニタかつ20歳以上の男女個人
【建築者】1年以内に一戸建て(新築・建て替え注文住宅)を建築(竣工ベース)した人
【検討者】今後2年以内に一戸建て(新築・建て替え注文住宅)の建築を検討している人
*上記いずれも本人または家族が下記職業の人を除外
住宅メーカーまたは販売、不動産・建設関連、広告代理店・市場調査関連 - 有効回答数
- スクリーニング:244,665サンプル
本調査:【建築者】1,342サンプル(全国) 【検討者】1,378サンプル(全国) - 調査実施期間
- スクリーニング調査・本調査:2025年7月25日(金)~8月7日(木)
- 調査機関
- 株式会社マクロミル
調査内容の全容をご覧になりたい方は、以下より本編をダウンロードしてください。
資料をダウンロードする(無料) -
増加する富裕層※。その[green]価値観・志向性[/green]とは?
日本銀行の金融緩和とマイナス金利政策により、一定の資産を持つ層は投資などを通じて資産を拡大してきました。
その結果、富裕層が増加し、価値観やライフスタイルが多様化しています。こうした変化を踏まえ、住宅購入を検討する富裕層を対象に調査を実施し、住まいに対する考え方や価値観を明らかにしました。

※世帯の純金融資産保有額が、5億円以上:超富裕層 1億円以上5億円未満:富裕層 と定義(野村総合研究所)
価値観~購入の決め手まで、さまざまな切り口から調査
住宅を検討している富裕層に向けて、
価値観、検討マインド、情報リテラシー、購入の決め手等の切り口から調査を実施。
【調査事例】富裕層はどのような[green]住宅観[/green]を持っているのか?
富裕層を、総資産3億円以上の層と総資産1億円~3億円未満の層へセグメント化し調査を実施。
総資産3億円以上の層は、住宅を単なる居住空間ではなく、信頼できる人々との交流の場として捉えているのに対して、総資産1億円~3億円未満の層は、まずは、自分自身や家族の快適さや満足感を優先している傾向など、それぞれの価値観が浮き彫りになる結果に。※総資産には、預貯金、株式、投資信託、保険などの金融資産に加え、不動産(売却価格から残債を差し引いた概算)も含む

Research Overview
調査概要
- 調査方法
- Web調査
- 調査対象
- 新築マンション検討者、新築一戸建て・注文住宅検討者 エリア:全国
- 有効回答数
- 4,666人(うち総資産1億円以上の層:214人)
- 調査実施期間
- 2024年3月
- 調査機関
- 株式会社 ディ・プラス
-
住宅購入を検討している消費者に向けて「省エネ住宅」のメリットを分かりやすく紹介する国土交通省の冊子の制作に協力しました。省エネ住宅の光熱費削減メリット、健康への影響など、消費者に分かりやすく解説しています。全国の住宅展示場やモデルルームで配布されています。
待って!家選びの基準変わります! 戸建て住宅編 ver.2(出典:国土交通省):
https://www.mlit.go.jp/common/001877656.pdf待って!家選びの基準変わります! マンション編(出典:国土交通省):
https://www.mlit.go.jp/common/001724096.pdf

-
暑さ・寒さ・騒音… 住んでから後悔しないための[green]“室内環境”見える化[/green]
日本の住宅選びにおいて、部屋の暖かさや、静かさなどの室内環境については、実際に住んでみなければ分かりませんでした。『SUUMOリサーチセンター』が入居後の居住者にアンケートを取ると、「部屋が暑い・寒い」「近隣の生活音がうるさい」といった内容が不満として上位に挙がっており、生活者の知りたいニーズは顕在化しています。
『SUUMOリサーチセンター』では、実証実験として、温度や音などを測定できるIoTセンサーを住戸の室内と室外に設置し、遠隔で数日間の温度、騒音などのデータを取得しています。そのデータを分かりやすく見える化することで、該当住戸の室内環境の快適さが分かります。
パートナー企業との連携:[green]断熱改修効果[/green]の実測
IoTセンサーを、パートナー企業が保有する中古マンションの住戸に設置し、室内外の温熱・音環境などを測定しています。これらの数値データは、住まい選びの新たな基準としても期待できます。
株式会社リクルートは、2023年に国土交通省「次世代住宅プロジェクト」第1回の協力事業者として採択され、リノベーション事業者様やハウスメーカー様と連携し、断熱改修効果の見える化を試みています。

共同研究による実証:アカデミアの知見と[green]先進技術[/green]の融合
2017年から東京大学大学院 情報理工学系研究科・山崎研究室や北海道大学大学院工学研究院 建築都市部門 先端空間性能分野・建築材料学研究室、株式会社フューチャースタンダードと共同で、住宅の室内環境を定量的に評価する実証実験を実施しています。


定量的に評価した温熱指標を基に、室内温度シミュレーションを行うことができます。
関連リスト
- 2025年2月:『SUUMOリサーチセンター』、IoTセンサーで室内環境を数値化
- 2024年10月:省エネが、全ての人に嬉しい世界を実現したい。『SUUMOリサーチセンター』が、温熱・音環境計測に取り組む理由
- 2023年9月:「次世代住プロジェクト2023」の第1回採択事業者に採択されました(関連:日経BP令和5年度 第1回の結果 ススメ!次世代住宅)
- 2023年9月:夜間の室内外温度降下と粗視化仮定を用いた外皮平均熱貫流率の導出と評価に関する実験的検証, 河野 徳郎, 池本 洋一, 山崎 俊彦, 鳥海 哲史, 北垣 亮馬, 2023年度日本建築学会大会(近畿)学術講演会
- 2023年9月:IoTセンシングによる住宅の室内環境評価, 河野 徳郎, 池本 洋一, 北垣 亮馬, 鳥海 哲史, 山崎 俊彦, 第22回情報科学技術フォーラム(FIT2023)
- 2019年6月:IoTセンシングによる不動産物件の断熱・防音性能評価,山崎 俊彦, 大渕 友暉, 林 遠, 北垣 亮馬, 鳥海 哲史, 林 幹久, 酒井 藍, 芳賀 宣仁, 野村 眞平, 池本 洋一, 2019年度人工知能学会全国大会(第33回)
-
[green]省エネ性能ラベル・省エネ部位ラベル[/green] (制作ディレクション)
※「不動産情報サイト事業者連絡会」で受託した国土交通省からの事業の一環として
「不動産情報サイト事業者連絡協議会※」で受託した事業の中で「省エネ性能表示制度」の普及に協力しています。
国土交通省と連携しながら「省エネ性能ラベル・省エネ部位ラベル」の制作ディレクションを行いました。 販売・賃貸事業者が建築物の省エネ性能を広告等に表示することで、消費者等が建築物を購入・賃借する際に、省エネ性能の把握や比較ができるようになります。買い手・借り手の省エネ性能への関心を高めることで、省エネ性能が高い住宅・建築物の供給が促進される市場づくりを目的としています。
省エネ性能表示制度について(出典:国土交通省):https://www.mlit.go.jp/shoene-label/

“省エネ性能表示制度”の[green]事業者向け解説資料作成 [/green] (制作ディレクション)
※「不動産情報サイト事業者連絡会」で受託した国土交通省からの事業の一環として
「不動産情報サイト事業者連絡協議会※」で受託した事業の中で「省エネ性能表示制度」の普及に協力しています。
国土交通省と連携しながら、販売・賃貸事業者等が制度を理解するための概要資料や解説動画の制作ディレクションを行いました。「省エネ性能表示制度」には住宅の販売・賃貸に関わる多くの事業者が制度の内容を正しく理解することが必要です。制度の重要ポイントの解説や、ラベルの解説、事業者が疑問に感じやすい点のQ&Aなど、事業者が制度を正しく理解できるような構成で作成しています。- 事業者向け概要資料:https://www.mlit.go.jp/shoene-label/images/guideline_gaiyou.pdf
- 事業者向け概要資料(部位ラベル版):https://www.mlit.go.jp/shoene-label/files/pl_guideline_pdf_nohin_1023.pdf
- 早わかり解説動画:https://www.youtube.com/watch?v=Pb1GP9CZiHk
(出典:国土交通省)



※不動産情報サイト事業者連絡協議会について
インターネットサイト上の不動産広告は、一般消費者にとっては希望する不動産の探索に、また、不動産会社にとっては成 約の促進に、効率的・効果的な手段として活用され支持されています。しかし、サイト上で広告されている内容に虚偽等の 不当なものが混在していたり、不動産公正取引協議会が定める「不動産の表示に関する公正競争規約」に反する表示が 行われていては、広告主である不動産会社やインターネットサイトの信用失墜につながりかねません。 2002 年 4 月、不動産情報サイト運営を事業とする会社が集まり、不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)を 設立。以来、(1)不動産情報サイトを運営する事業者が、一般消費者に対して常に正確で安全な不動産情報を提供 していくための方法、(2)情報提供元である不動産会社が、情報をより活用しやすくするための仕組み等を研究・構築す るための様々な事業を行っています。
HP:https://www.rsc-web.jp/ -
研究・調査の目的や課題等
住宅の購入・建築、リフォーム検討者の意識と行動を把握することを主な目的として、
毎年12月末に、過去1年間の検討状況を聴取する定点調査です。
経年比較ができるのは2019年以降ですが、コロナ禍の経験や、土地・物件価格の上昇に伴って、 住まい選びがどのように変化しているか、ご覧いただけます。
研究・調査の注目[green]TOPIC1[/green]
今回が「初めての購入、建築」という割合が62%で最も高いですが、
「買い替え(持ち家を売却して新しい家を購入、建築)」を検討している方の割合が、
2019年以降少しずつ増え、2024年は30%になりました。
研究・調査の注目[green]TOPIC2[/green]
検討している住宅の種別は「注文住宅」が最も高く58%です。
2019年以降の変化を見ると、「中古一戸建て」「中古マンション」「リフォーム」の検討率には上昇傾向が見られます。
Research Overview
調査概要
- 調査方法
- インターネットによるアンケート調査
- 調査対象
- 過去1年以内に、住宅の購入・建築、リフォームを検討した者
- 有効回答数
- 購入・建築検討者:4,094人 (※ウエイトバック集計を実施)
- 調査実施期間
- 2024年12月20日(金)~ 2025年1月8日(水)
- 調査機関
- 株式会社マクロミル
調査内容の全容をご覧になりたい方は、以下より本編をダウンロードしてください。
資料をダウンロードする(無料) -
-
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘、以下リクルート)の住まい領域の調査研究機関である『SUUMOリサーチセンター』は、2017年から東京大学大学院 情報理工学系研究科・山崎研究室(以下、「東京大学 山崎研究室」)や北海道大学大学院工学研究院 建築都市部門 先端空間性能分野・建築材料学研究室 (以下、「北海道大学 北垣研究室」)、株式会社フューチャースタンダードと共同で、住宅の室内環境を定量的に評価する実証実験を実施しています。4者で研究開発したIoTセンサーを、パートナー会社(株式会社エフステージ、株式会社インテリックス、リノベる株式会社、株式会社MUJI HOUSEなど)が保有する中古マンションの住戸に設置し、室内外の温熱・音環境などを測定しています。これらの数値データは、住まい選びの新たな基準としても期待できます。このたび、可視化できた成果をお知らせします。

1. 取り組み背景と概要
日本の住宅選びでは、間取りや駅までの距離などの条件や、耐震などの「災害に対する性能」が長らく重視されていました。一方で、部屋の暖かさや、静かさなどの室内環境については、実際に住んでみなければ分かりませんでした。『SUUMOリサーチセンター』が入居後の居住者にアンケートを取ると、「部屋が暑い・寒い」「近隣の生活音がうるさい」といった内容が上位に不満として挙がっており、生活者の知りたいニーズは顕在化しています。
そこで、『SUUMOリサーチセンター』は、実証実験を実施する運びになりました。具体的には、温度や音などを測定できるIoTセンサーを住戸の室内と室外に設置し、遠隔で数日間の温度、騒音などのデータを取得します。そのデータを分かりやすく見える化し、該当住戸の室内環境がどの程度快適かが分かる資料を作成します。例えば省エネ改修を実施した場合、その改修の前後で測定、比較することで改修の効果を分かりやすく可視化できます。2024年4月より「省エネ性能ラベル」の、11月より「省エネ部位ラベル」の表示がスタートした中、この体感値に近い指標を合わせて使用すれば、より省エネを身近に感じて住まい探しができるようになります。2. 取り組みの詳細と結果
パートナー各社(株式会社エフステージ、株式会社インテリックス、リノベる株式会社、株式会社MUJI HOUSE)の保有する住宅における実証実験の結果は以下の通りです。
なお、株式会社エフステージと株式会社インテリックスとの取り組みは、国土交通省の「次世代住宅プロジェクト2023」の第1回事業者に選ばれました(詳細はこちら)。株式会社エフステージ(東京都文京区)
- 測定期間:2023年2月24日(金)~2023年2月27日(月)
- 実証実験を実施した戸数:関東の中古マンション3戸
- 代表的な実証実験のデータ(下図、東京都、築25年、リノベーション済み、専有面積約74㎡)

※環境基準:環境省が定めており、日中(9-21時)は55dB以下、夜間(21-9時)は45dB以下(以降、同様)
株式会社インテリックス(東京都渋谷区)
- 測定期間:2024年1月18日(木)~2024年1月21日(日)
- 実証実験を実施した戸数:関東の中古マンション14戸
- 代表的な実証実験のデータ(下図、神奈川県、築10年、リノベーション済み、専有面積約63㎡)

※温熱計算:インテリックスグループの株式会社TEI Japan
リノベる株式会社(東京都港区)
- 測定期間:2024年2月9日(金)~2024年2月11日(祝)
- 実証実験を実施した戸数:関東の中古マンション5戸
- 代表的な実証実験のデータ(下図、神奈川県、築43年、リノベーション済み、専有面積約67㎡)

※ZEH‐oriented設計協力・温熱計算:積水化学工業株式会社
株式会社 MUJI HOUSE(東京都文京区)
- 測定期間:2025年1月27日(月)~2025年1月30日(木)
- 実証実験を実施した戸数:関東の中古マンション5戸
- 代表的な実証実験のデータ(下図、東京都、築42年、リノベーション済み、専有面積約61㎡)

※環境設計協力:株式会社エヌ・シー・エヌ
3. 『SUUMO』編集長 兼 『SUUMOリサーチセンター』センター長 池本 洋一からのコメント
「見えにくい性能」の可視化で、省エネが皆に価値ある世界へ

これまで「見えにくい性能」だった温熱環境や音環境などを、生活者の感覚に近い形で示すことにこだわりました。これが新たな指標の一つとなり、性能の高さ(住み心地の良さ)が物件の価格や賃料に適正に反映される世界の実現を目指しています。性能の良い物件ほど高く販売・賃貸でき、生活者からも支持されるマーケットにならなければ、事業者の皆さまも本気で取り組みにくい。事業者、生活者双方にとって分かりやすい物差しを提示することが、住まい探しのプラットフォーマーである『SUUMO』が担う社会的役割だと思っています。
参考
・ 本取り組みを紹介した当社のWebサイト
https://www.recruit.co.jp/sustainability/service-housing/0009.html・本取り組みを紹介した『SUUMOリサーチセンター』のWebサイト
https://www.suumo-research.com/work/iot続きをご覧になりたい方は、以下より本編をダウンロードください
本編では、以下のトピックスについて説明しています。 -
続きをご覧になりたい方は、以下より本編をダウンロードください
本編では、以下のトピックスについて説明しています。 -
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村 吉弘)は、2024年11月1日(金)より省エネ性能表示制度ガイドラインに基づき、『SUUMO』に掲載される既存住宅を対象に「省エネ部位ラベル」の表示を開始します。『SUUMO』では、既に2024年4月から新築住宅を対象に「省エネ性能ラベル」の表示を始めており(※1)、今回、新築住宅と既存住宅の両方で表示ができるようになりました。これにより、消費者は省エネ性能の高い住宅がより見つけやすくなります。当社は、「省エネ性能ラベル」と同様、「省エネ部位ラベル」についても、消費者への周知浸透を図るとともに、『SUUMO』に広告掲載する住宅・不動産会社に対しても、当社担当やメディアを通じて本制度の認知・定着を図ります。
※1 2023年9月26日(火)の当社プレスリリース参照
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/2023/0926_12637.html『SUUMO』上での「省エネ部位ラベル」の表示
『SUUMO』サイト上で既存住宅を対象に、「省エネ部位ラベル」の画像の入稿・表示を開始し、各住戸の省エネ性能の高い部位(窓や給湯器など)の有無が分かるようになります。

省エネ部位ラベルとは
2024年4月に施行された「建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度」に伴って2023年9月に国土交通省から公表された表示のガイドラインに基づき、2024年4月に新築住宅向けに「省エネ性能表示の努力義務化」が開始され、「省エネ性能ラベル」の表示が始まりました。さらに、2024年8月にガイドラインが改訂され、2024年11月1日(金)に既存住宅向けに「省エネ部位ラベル」の表示が始まります。
脱炭素社会の実現に向けた住宅の省エネ化には、消費者に省エネ性能の高い住宅を選んでもらうために、新築住宅だけでなく、国内の大半を占める既存住宅でも省エネ性能の可視化が必要です。しかし、既存住宅は、建築時に省エネ性能を評価していない場合もあり、当時の書類で省エネ性能を把握することが難しければ、新たに把握・表示しなければなりません。そのような既存住宅において、省エネ性能の向上に資する部位(断熱性能の高い窓や、高効率の給湯器など)を有している場合に、住宅の販売・賃貸時の広告に表示できる「省エネ部位ラベル」が定められました。
「省エネ部位ラベル」は、主たる表示事項である「窓」「給湯器」のいずれか一つ以上で、表示の要件を満たしている場合に表示できます。ただし、消費者を混乱させないため、同一住宅の広告内で「省エネ性能ラベル」を表示できる場合は、「省エネ部位ラベル」の表示はできません。
詳細は、国土交通省のサイト(https://www.mlit.go.jp/shoene-label/)をご覧ください。そのほか、消費者・業界への継続的な啓発活動
当社の住まい領域の調査研究機関である『SUUMOリサーチセンター』や当社発行の情報誌・サイトでの発信、ご掲載いただいている事業者さまへの制度理解支援を目的とした当社主導の勉強会、業界団体への講演や動画配信なども実施しており、継続的な省エネ住宅の周知浸透に努めます(下記は一例)。

<担当者のコメント>
「省エネ部位ラベル」が始まったことは、既存住宅が国内の大半を占め、住宅の省エネ化が欧州より遅れている日本において大きな意義があります。 そのため、先行した「省エネ性能ラベル」に引き続き、不動産情報サイト事業者連絡協議会の一員としても、たくさんの方にご利用いただいているサービス提供者の責務としても重要だと思い、本取り組みを推進してまいりました。
「省エネ部位ラベル」の運用には、「省エネ性能ラベル」同様、不動産業界の多くのステークホルダーによる密な連携が必要です。業界の一員として、『SUUMO』としても私個人としても、脱炭素社会の実現に向けて貢献できるように、業界の皆さまと取り組んでまいりたいと思います。
リクルート『SUUMO』編集長
『SUUMOリサーチセンター』センター長 池本 洋一続きをご覧になりたい方は、以下より本編をダウンロードください
本編では、以下のトピックスについて説明しています。 -
2024のトレンドワードは…
健康でエコな新しい住まい水準へ
ここ数年で、。家電や車のように、住宅の性能について関心を持つ人が増えています。
この住宅性能の中でも、大きく関心が高まっているのが「断熱性能」。 脱炭素社会の実現や、光熱費の削減など、これまでも注目されていましたが、など「断熱」の選択肢が広がっています。また、学校や公共施設では断熱ワークショップ等も行われ、身近な存在にもなりつつあります。
断熱のを示す研究結果も明らかになり、健康意識の高まりとともに、「断熱」を重要視し、取り入れる動きが今、加速しています。このような兆しを踏まえ、2024年のトレンドワードをと名付けました。
近年増加中!?「断熱性・気密性」は2番目の重視条件に
全国の注文住宅の建築者に、建築する際に重視した条件を聞いたところ、「断熱性・気密性に優れていること」が、「耐震性に優れていること」に次いで2位となり、毎年数値を伸ばしています。
SUUMOのサイトでも「ZEH」「省エネ」といった文言を含む問い合わせが、平均的な問い合わせ数よりも「新築マンション」で1.6倍、「新築一戸建て」で1.5倍、「賃貸」で1.8倍高い数値に。「ZEH」「省エネ」といった文言を含む物件掲載数が増加する傾向が見られ、関心の高さがうかがえます。
出典:リクルート「2023年注文住宅動向・トレンド調査」より2023年の上位2位までと住宅性能に関する項目を抜粋 電気代や快適な居住空間だけでなく「健康」にも注目
WHO(世界保健機関)は、2018年11月、健康被害から居住者を守るための室温として、全世代に冬季で18℃以上を強く勧告した。慶應義塾大学名誉教授の伊香賀 俊治先生らの調査によると、住宅の断熱改修前後や室温の差で健康数値を比較すると高齢者だけでなく子供や女性にとっての室温が重要であることが判明している。
※1 実測調査(参加した646世帯の子供1,041人のうち、居間床上1m室温19.7℃以上(暖かさ得点高群の室温平均値)の285世帯、414人の子供を対象とした。
※2 この実測群における有効サンプル(女性)における知覚温冷感と各室室温平均値の対応は、温暖群:居間室温19.9℃、居間床近傍室温17.8℃、脱衣所室温17.1℃に対し、寒冷群:居間室温19.6℃、居間床近傍室温16.0℃、脱衣所室温15.4℃であった出典:慶應義塾大学理工学部 伊香賀 俊治研究室調査より
スーパー高断熱や部分断熱、技術の進歩も追い風に
近年は、住宅の工法や建材、設備の進化によって、より高い断熱性能が期待できるようになったことも追い風になっている。例えば、HEMS3.0(使用料の見える化や遠隔操作に加え、自動制御によってエネルギー消費の最適化が可能な管理システム)を活用することで極めて高い“スーパー高断熱仕様”を実現することができたり、使用時間の長い部屋だけを断熱改修する“部分断熱改修”を実現できたりする。
プレスリリース・発表記事
プレスリリース
「SUUMOトレンド発表会2024」トレンドワードは「断熱新時代」~健康でエコな新しい住まい水準へ~SUUMOジャーナル
「断熱新時代」記事まとめ調査内容の全容をご覧になりたい方は、以下より本編をダウンロードしてください。
資料をダウンロードする(無料)バックナンバー
-
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘)の住まい領域の調査研究機関である「SUUMOリサーチセンター」では、全ての人の自分らしい人生を応援するため「住まいの価値」を提言・実証する研究を進めています。このたび、「『住宅購入・建築検討者』調査」を行いましたので、調査結果の一部を抜粋してご報告致します。
『住宅購入・建築検討者』調査(2023年)~「買い替え」層が約3割に増加するとともに、「中古一戸建て」「リフォーム」の検討割合が2019年以降で最高値に/希望条件を絞り込み過ぎずに幅広く検討する傾向あり~
調査トピックス
- 今回の購入が「買い替え」に当たる層が29%で、2019年以降で最も高い
- 検討住宅種別では、「中古一戸建て」「リフォーム」の検討率が2019年以降で最も高い
- 一戸建てと集合住宅、新築と中古という二つの条件を提示してどちらを希望するか尋ねたところ、「どちらでもよい」という回答が、前回(2022年)よりいずれも5ポイント増加
SUUMO編集長 兼 SUUMOリサーチセンター長の解説
「一度買った家に住み続ける」から、居住人数の増減等に合わせて「都度最適な家に住み替える」への変化の兆し
住宅の買い替え層が徐々に動き始めているようです。買い替え検討層は多くの地域において前年対比で増加しており、特に首都圏、関西で他エリアより高くなっています。これらの地域はマンションを中心に物件価格の上昇が続いており、現在居住している物件が高く売れることが見込まれるため、それを売り、今の居住人数に合わせた物件に都度住み替えようと考える方が動きやすいマーケット構造になっていると想定されます。 ただし、次に買う物件の価格も上がっているため、一戸建てか集合住宅か、新築か中古かなど、最初から希望条件を絞り込み過ぎずに、幅広く住まい選びをしている様子も見られます。 買い替える=自宅の売却が増えるため、中古物件が多く流通することにつながります。新築物件の価格が高騰する中、手頃な価格の中古物件は、都度最適な家への住み替え選択肢を増やすことにもつながると考えます。
リクルート
SUUMO編集長
SUUMOリサーチセンター長
池本 洋一Research Overview
調査概要
- 調査方法
- インターネットによるアンケート調査
- 調査対象
- 住宅の購入・建築検討者
- 有効回答数
- 7,223人
- 調査実施期間
- 2023年12月22日(金)~ 2024年1月9日(火)
- 調査機関
- 株式会社マクロミル
調査内容の全容をご覧になりたい方は、以下より本編をダウンロードしてください。
資料をダウンロードする(無料)※調査結果全体については下記リンクよりご覧ください。
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20240425_housing_02.pdf