弊社では、新築分譲マンション市場の実感をつかむために、2000年より首都圏の新築分譲マンション契約者を対象とした調査を行っております。この度、2010年に契約された方の動向を取りまとめました。時系列比較をしながら、概要をご報告いたします。
夫婦のみ世帯が、子供あり世帯を上回る
契約世帯の世帯主年齢は「30〜34歳」が最も多く33%、ついで「35〜39歳」が24%、「40代」が20%と続く。2009年に比べ、34歳以下が減少し、40代以上が増加した。平均年齢は36.2歳で、2009年から若干上昇。
契約者のライフステージでは「夫婦のみ世帯計」が41%を占める。ついで「子供あり世帯計」の38%。2008年までは「子供あり世帯計」の方が高かったが、2009年にはほぼ同率となり、今回「夫婦のみ世帯計」が「子供あり世帯計」を上回った。
2001年からの時系列で見ると、10年間で「夫婦のみ共働き世帯(DINKS)」が増加し、子供あり世帯が減少する傾向が見られる。DINKS世帯は2001年から10ポイントの増加、一方で第一子小学校以上世帯は10ポイントの減少となった。

平均購入価格は下降傾向から一転、調査開始以来10年間で最高額へ
購入価格は「3500〜4000万円未満」が19%で最も多く、ついで「3000万円〜3500万円未満」の17%。3000万円台で全体36%を占める。
平均購入価格は4103万円。2006年を境にゆるやかな低下傾向であったが、2010年は一転して2009年から162万円上昇し、2001年の調査開始以来最高額となった。
購入物件の所在地に見ると、東京23区は5000万円以上で3割強を占め、平均価格で4705万円と他の地域を大きく上回る。所在地別の平均購入価格の推移では、神奈川県を除くすべての地域で2009年から上昇しており、特に東京23区と埼玉県は200万円以上と上昇幅が大きい。

自己資金、贈与額ともに前年より増加
自己資金の平均額は996万円。2006年を境に低下傾向にあったが今回上昇に転じ、2009年を144万円上回った。
自己資金をライフステージ別に見ると、シニアカップルが平均2698万円と突出して高く、夫婦のみ世帯は876万円と低くなっている。
自己資金の一部である贈与についてみると、贈与額の平均は779万円で、2008年から2年連続で低下していたが、今回88万円の上昇となった。分布を見ると、1000万円〜2000万円未満の割合が27%と2009年から11ポイント増加している。

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本編では、以下のトピックスについて説明しています
- 購入理由として「価格が安く買い時」が減少、「金利が低く買い時」は引き続き増加
- 中古マンションとの並行検討者は引き続き増加