最終更新日:2024.06.27

2024年トレンドワードは「断熱新時代」

2024のトレンドワードは…

「断熱新時代」

健康でエコな新しい住まい水準へ

ここ数年で、住宅の品質が大きく向上。家電や車のように、住宅の性能について関心を持つ人が増えています。

この住宅性能の中でも、大きく関心が高まっているのが「断熱性能」。 脱炭素社会の実現や、光熱費の削減など、これまでも注目されていましたが、超高性能な家や、ひと部屋断熱など「断熱」の選択肢が広がっています。また、学校や公共施設では断熱ワークショップ等も行われ、身近な存在にもなりつつあります。
断熱の健康への影響を示す研究結果も明らかになり、健康意識の高まりとともに、「断熱」を重要視し、取り入れる動きが今、加速しています。

このような兆しを踏まえ、2024年のトレンドワードを“断熱新時代”と名付けました。

近年増加中!?「断熱性・気密性」は2番目の重視条件に

全国の注文住宅の建築者に、建築する際に重視した条件を聞いたところ、「断熱性・気密性に優れていること」が、「耐震性に優れていること」に次いで2位となり、毎年数値を伸ばしています。
SUUMOのサイトでも「ZEH」「省エネ」といった文言を含む問い合わせが、平均的な問い合わせ数よりも「新築マンション」で1.6倍、「新築一戸建て」で1.5倍、「賃貸」で1.8倍高い数値に。「ZEH」「省エネ」といった文言を含む物件掲載数が増加する傾向が見られ、関心の高さがうかがえます。

出典:リクルート「2023年注文住宅動向・トレンド調査」より2023年の上位2位までと住宅性能に関する項目を抜粋

電気代や快適な居住空間だけでなく「健康」にも注目

WHO(世界保健機関)は、2018年11月、健康被害から居住者を守るための室温として、全世代に冬季で18℃以上を強く勧告した。慶應義塾大学名誉教授の伊香賀 俊治先生らの調査によると、住宅の断熱改修前後や室温の差で健康数値を比較すると高齢者だけでなく子供や女性にとっての室温が重要であることが判明している。

※1 実測調査(参加した646世帯の子供1,041人のうち、居間床上1m室温19.7℃以上(暖かさ得点高群の室温平均値)の285世帯、414人の子供を対象とした。
※2 この実測群における有効サンプル(女性)における知覚温冷感と各室室温平均値の対応は、温暖群:居間室温19.9℃、居間床近傍室温17.8℃、脱衣所室温17.1℃に対し、寒冷群:居間室温19.6℃、居間床近傍室温16.0℃、脱衣所室温15.4℃であった

出典:慶應義塾大学理工学部 伊香賀 俊治研究室調査より

スーパー高断熱や部分断熱、技術の進歩も追い風に

近年は、住宅の工法や建材、設備の進化によって、より高い断熱性能が期待できるようになったことも追い風になっている。例えば、HEMS3.0(使用料の見える化や遠隔操作に加え、自動制御によってエネルギー消費の最適化が可能な管理システム)を活用することで極めて高い“スーパー高断熱仕様”を実現することができたり、使用時間の長い部屋だけを断熱改修する“部分断熱改修”を実現できたりする。

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